概要
初期段階から、担当研究員がお客様と密にコミュニケーションをとりながら進行してまいりますので、抗体産生ハイブリドーマの確立に際しては、お客様にも安心してご利用いただけます。また、アイティーエムは、国内の抗体作製受託会社として、初めて公益財団法人ヒューマンサイエンス振興財団の動物実験実施施設認証を取得しており、動物実験委員会を設置した上で、適正な作業を実施しております。
特長
- マウス3匹もしくはラット2匹を使用して実施します。
- 免疫は1回を原則とし、尾根部注射で行います。
- 感作リンパ球は従来法(脾臓法)の約25倍のため、抗体産生ハイブリドーマが効率よく作製できます。
- 最短8週間でハイブリドーマを確立(納品)することができます。
- 安価なチャレンジコースを用意しております。
- 膜タンパクを認識する抗体作製に最適な「フローサイトメータースクリーニングコース」を用意しております。
サービス内容
チャレンジコース
内容 |
・腸骨リンパ節法を用いて、細胞融合を行う前に必要な抗体が得られる可能性があるかどうかを最短2週間で確認するコースです。
・抗体活性を確認した後は、標準コースへと進めることも可能です。 |
対象 |
抗体作製が難しいとお考えの抗原をお持ちの方におすすめです。免疫用抗原についてはご相談ください。 |
流れ |
- 免疫(最短2週間)
尾根部へ免疫いたします。
* 免疫源がお客様から提供がなかった場合(キャリアタンパク質との結合等)の費用は別途ご請求申し上げます。
* 免疫中にマウスが死亡した場合は、お客様とご相談の上、対応いたします。
- 試血・抗体活性測定
免疫したマウスから試血し、得られた抗血清についてELISAによる抗体活性を測定いたします。
測定当日に、結果をご報告いたします。抗体活性の結果を踏まえ、細胞融合に移行するかをご相談いたします。
抗血清サンプルをお送りすることも可能でございますが、2日以内のご評価をお願い致します。
* オプションでのウェスタンブロット、免疫沈降、Cell-ELISA、フローサイトメーターによる評価も可能です。
- 採血・リンパ節採取
抗体活性の測定結果を踏まえ、採血・リンパ節採取を行い、細胞融合を実施いたします。
リンパ節から得られたリンパ球は一時凍結保存も可能ですが、viabilityが低下して、融合効率に影響を与える可能性がございますのであらかじめご了承ください。
- 納品・結果報告
作業報告書と、ご希望により血清サンプルを納品します。
注)特許上および経営上の理由により、採取した腸骨リンパ節由来のリンパ球および抗血清全てをお送りすることはできませんので、ご注意ください。標準コースへの移行を前提とし、アイティーエム社での評価以外にお客様による評価を実施する場合に限り、
必要量をお送りいたしております。
チャレンジコースは、あくまで「抗体作製の可能性」を検討するものであることを、ご理解願います。
- 標準コースへの移行も可能
お客様のご希望により、引き続き標準コースへ移行し、細胞融合をすることが可能です。
結果のご報告から2ヶ月以内に標準コースへの移行有無をご連絡ください。
* 移行する場合、再度お見積もりをさせていただきます。
* スクリーニング用に追加抗原が必要になります。
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標準コース
内容 |
・腸骨リンパ節法を用いて、モノクローナル抗体を作製するコースです。 |
対象 |
・抗原についてはご相談ください。
・抗原がご用意できない場合もご相談ください。 |
流れ |
- 免疫(2~3週間)
尾根部へ免疫いたします(原則1回)。
* 免疫原がお客様から提供がなかった場合(キャリアタンパク質との結合等)の費用は別途ご請求申し上げます。
* 免疫中にマウスが死亡した場合は、お客様とご相談の上、対応いたします。
- リンパ節採取
- 細胞融合・HAT選択
採取したリンパ節を細胞融合し、96ウェルプレートを用いて培養します。
* 96ウェルプレートは通常4枚です。
- 一次スクリーニング
ELISAにより一次スクリーニングを行います。
* 免疫原以外のサンプルを用いてスクリーニングを行うことも可能です。ご相談ください。
* ELISAによるスクリーニングで陽性が得られなかった場合には、費用は請求いたしません。
- 中間報告1
結果をお客様にご報告し、24ウェルマイクロプレートに移すウェルを選択していただきます(最大40ウェル)。
* 追加費用(¥2,000/ウェル(税抜))で選択ウェル数を増やすことが可能です。
- 二次スクリーニング
ELISAにより二次スクリーニングを行います。
* 免疫原以外のサンプルを用いてスクリーニングを行うことも可能です。ご相談ください。
* オプションでのウェスタンブロット、免疫沈降、Cell-ELISA、フローサイトメーターによる評価も可能です。
- 中間報告2
結果をお客様にご報告し、クローニングする陽性ウェルを選択していただきます(最大6ウェル)。
お客様でのスクリーニングをご希望される場合、培養上清をお送りすることも可能です。
この場合、細胞は凍結保存させていただきます。6ウェル以上は有償(¥4,000/ウェル(税抜))となります。
- クローニング
選択された陽性ウェルについて限界希釈法により単クローン化いたします。
* 追加費用でクローニング数を増やすことが可能です。
- 中間報告3
クローニング後の結果をご報告いたします。
- 抗体産生ハイブリドーマ確立
- 中間報告4
確立できた抗体のlsotypeを測定し、その結果をご報告いたします。
- 培養・凍結保存
- 納品(最短8週間)
確立されたハイブリドーマおよび培養上清サンプルと作業報告書を納品いたします。
アイティーエムより直送いたしますが、ご請求や支払い等は代理店が承ります。
* お客様スクリーニング期間により納期は変動いたしますので、予めご了承ください。
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フローサイトメータースクリーニングコース
内容 |
標準コースのスクリーニング工程を全てフローサイトメーターで対応します。 |
対象 |
GPCRに代表される膜タンパク質に対する抗体作製に最適です。安定発現株をお持ちの方におすすめです。 |
流れ |
基本的な流れは標準コースと同様で、スクリーニングの全工程をフローサイトメーターで対応いたします。 |
ご提供いただくもの |
- 外来性タンパク質を高発現させた細胞株(stable細胞):1×106個程度(1バイアル分)
- mock細胞あるいは親株:上記と同程度
- 安定株と異なる細胞でターゲットを発現している細胞(もしお持ちであれば):上記と同程度
・stable細胞が複数種ある場合には、お知らせください。
・お客様には、念のため遺伝子発現の確認を行っていただいております。
・細胞内タンパク質あるいは細胞外領域が極端に小さい場合には、免疫応答が低い(ない)ことがございます。
- 血清:500mL
- 培地添加剤及びその処方
- 基礎培地の情報(情報を元に作業実施元にて用意します)
- ELISA用リコンビナント:100μg程度
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